2008年3月24日月曜日

小さな木




数年前、私はひとりでイギリスの大学に留学しました。その大学は私が日本人は初めての留学生だったので、私は一人ぼっちでした。全寮制で、朝から夜まで勉強の日々。言葉もなかなか通じなくて、勉強についていけなくなり、部屋にこもることが多くなりました。
そんなある日、先生が私の部屋に訪ねてきて、窓から見える広い庭を見ながら「あそこに小さな木があるでしょう?あれはあなたみたいね。今は小さくてもしっかりと大地に根付いて大きく成長するわよ。楽しみね。」と抱きしめてくれたことを覚えています。
あれから数年がたち、先日大学の先生からメールが来ました。
「あの木を見るとあなたの成長を思い出すわ。きっと泣き虫のあなたも心が大きくなったでしょうね。」と。あの時の小さな木は、少しずつ幹を増やし、年輪を重ねてるんだなと思いました。
きっとそのうち緑を増やして、暑い日は涼しい木陰を作り、雨の日は傘となり、小鳥たちのさえずりの場所になるのかなと、私もあの時の小さな木のように成長できればいいなと思います。

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