2008年6月1日日曜日

5月31日 「がん終末期の医療体制を考えるシンポジウム」に参加しました。

日本医療学会主催で、様々な分野から(医師、看護師、患者家族、医療経済学教授など)の参加で、シンポジウムが開催されました。

日本医療学会とは、
「国民による、国民のためのよい医療をつくる」ことを目的として設立された学会で、医療者が中心となるこれまでの学会とは異なり、国民すべての方々と医療の問題を討議し、社会に提言していく学会です。

シンポジストの中に、永六輔さんが参加されていました。永六輔さんのお父様のご病気のときに、医療現場でご縁があったので、少しお話をさせていただきました。 とても穏やかな方でした。

本題のシンポジウムでは、医療者のみならず、患者、家族、メディア…などの参画型医療でないと、今までの医療崩壊は止められない、ということや「家で死に行く街づくり」が患者さんにとって居心地がいいのではないかと活動されている方や、緩和ケア病棟は足りているのかという問題指摘などもありました。

緩和ケア病棟は確かに増えていますが、一方でさらにニーズが増え、結果的には足りていないことになります。その問題としては、施設基準、診療報酬、マンパワーの不足などがあげられました。

治療に関して、意思決定を行うことについては「決めないということを決めるのも意思決定である。」という言葉がとても印象に残りました。

それと、「死にゆく人と死について語る」という言葉がとても重く心に響きました。人は生まれたら必ず死にます。しかし、直面している人と向き合うことはとても深いものがあります。

病気と、命と、自分と向き合うことを、再度考え、実践してみようと思ったシンポジウムでした。

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